Problem 2.2.
問題:
AB:XY=BC:YZかつ∠BCA=∠YZXであるが相似でないような三角形の組△ABC,△XYZを一つ示せ。
解答:
△ABCが∠ABC=120°,∠BAC=∠BCA=30°であり△XYZが∠XYZ=60°,∠YXZ=90°,∠YZX=30°のとき条件を満たす
Problem 2.5.
問題:
点Oを中心とする半径rの円ωがある。
ここで点Pに対してf(P)=OP^2-r^2を定義する。
(i)f(P)の正/0/負は点Pと円ωの位置関係のみに依存することを示せ。
(ii)点Pを通る線がωと点X,Yで交わるとする。PX*PY=|f(P)|を示せ。
(iii)点Pを通る線がωと点Zで接するとする。PZ^2=f(P)を示せ。
解答:
(i) f(P)が正となるときはOP^2>r^2であり、OP,rは明らかに正なのでOP>r
ωは点Oから距離rにある点の集合なので、OP>rとなるような点Pはωの外側
同様に他も言える
(ii) 点Pと点Oが一致する場合、これは明らか
そうでない場合を考える
点Pと点Oを通る直線とωの交点をX',Y'とする
PX'とPY'のうち大きい方はr+OP,小さい方はr-OPなので
PX'*PY'=OP^2-r^2
方べきの定理よりPX*PY=PX'*PY'=OP^2-r^2となるので示された
(iii) OZ=r,∠OZP=90°よりPZ^2=OP^2-OZ^2=OP^2-r^2となるので示された
Problem 2.6.
問題:
点Bを中心とする円ωと円ω上の点Cと∠BCA=90°となる点Aを考える。
AB^2=AC^2+BC^2を示せ。
解答:
直線ABとωの交点でAに近い方をX,遠い方をYとする
またAX=dとする
方べきの定理よりAX*AY=AC^2
これよりd(d+2a)=b^2
(d+a)^2-a^2=b^2
d+a=√(a^2+b^2)
ここでAB=AX+XB=d+aなのでAB=√(a^2+b^2)
これよりAB^2=a^2+b^2=AC^2+BC^2であるので示された
Lemma 2.11.
問題:
△ABCの内部に点Pがある。
辺BCが△ABPの外接円と△ACPの外接円の両方に接しているとき、直線APが辺BCを二等分することを示せ。
解答:
APとBCの交点をXとする
方べきの定理よりXP*XA=XB^2,XP*XA=XC^2
よってXB^2=XC^2
XB,XCはあきらかに正なのでXB=XC
よって示された
Problem 2.12.
問題:
根軸を用いて△ABCに垂心が存在することを示せ。
解答:
Aを通りBCに平行であり、その長さがBCの2倍かつ中点がAに一致するような線分B'C'を考える
同様に線分A'B',C'A'も考える
A',B',C'を中心とした半径0の円をω,ω',ω''とする
これらは交わることがないので3つの円から2つを選んだ時の根軸はその中心同士を結んだ線分の垂直二等分線である
また3本の根軸は一本で交わることと、根軸は△ABCの一辺の垂直二等分線と一致することより△ABCに垂心は存在する