下書きにあったので雑に放流することにする。岡山はいいところでした。
-----------------------
岡山の数物セミナー spmAd3rd に備えて Combinatorial Optimization の 13 章 Matroids を読む。東京大学に所属しているので無料で PDF が落とせる、良い話。分かりにくいところがあったらここにメモする。
電気通信大学の授業スライド が分かりやすい日本語資料として紹介されたのでこれを適宜活用。
定義まとめ
- :
- : 要は入れても が変わらない要素からなる集合。
- : かつ任意の に対して となる
- :
- : となる の base が存在する マトロイドの双対の定義。
13.1 Independence Systems and Matroids
P321
circuits, bases, bases of あたりの話が分かりにくかった。整理すると
- base: で任意の に対して となるもの
- circuit: で任意の に対して となるもの
- base of : で任意の に対して となるもの
で、こいつらからなる集合をそれぞれ bases, circuits, bases of としている。 電気通信大学第3回スライド がかなり分かりやすかった。
P324
Theorem 13.5. の By (M3''), ... の文章が分かりにくかった。 なのだから は base of である。第3回スライドのP44の絵を見ると分かりやすいが、 なので base of を一つ として取れば、 となる。これと と仮定 (M3'') より示される。この文章より後の議論は straightforward なので良い。
13.2 Other Matroid Axioms
P326
Theorem 13.9. の Namely, ... の文章の下にある1行の式が分かりにくかった。左辺が に等しくなるのは絵を書くと分かりやすい。後半の不等号は と より となるので示せる。その先は上の式の左辺と右辺から を引いてあげれば見えやすい。
Theorem 13.10. の A can be ... の文章が(文法的にも)分かりにくかった。 の base を とすると と なので となる。 は に何かつけて の base にしようという感じなので はどの つをとっても共通部分を持たない。
よって so 以下の式が成立する。
P327
Theorem 13.10. の続き。 (R2') から を示しているが、これは から つ要素を追加していくごとに は高々 しか増えないので示される。
Theorem 13.11. の (S2) を示すところ。 を示したいが、これは が の外、 の中かつ の外、 の中の パターンのどれかであり、どれでも なので は か になる。これと の定義より良い。
13.4 The Greedy Algorithm
P336
Theorem 13.21. のまず主張のところの話。 の incidence vector は 次元ベクトルで、 について、 の 成分は のとき で、そうでないとき となるもの。
その下の Proof. 始まってすぐの式の とは のこと。