Lemma 1.18. (Problem 1.19.)
問題文:
△ABCの内心をIとし、直線AIと△ABCの外接円の交点のうち、Aでない方をLとする。
また、点Jを直線AI上でLI=LJとなる点でIでないものとする。
(a) LI=LB=LC=LJであることを示せ。
(b) BJ,CJは△ABCの外角を二等分することを示せ。
(下図においてのI_AがJに対応しています)
解答:
(a) LI=LBであることを示す。
△ABIについて考えて、∠LIB=∠IAB+∠IBA
Iは△ABCの内心なので、∠LIB=∠IAB+∠IBA=(∠BAC+∠ABC)/2
A,B,L,Cは共円より、∠LBC=∠LAC
よって∠LBI=∠LBC+∠CBI=∠LAC+∠CBI
Iは△ABCの内心なので、∠LBI=∠LAC+∠CBI=(∠BAC+∠ABC)/2
よって、∠LIB=∠LBIであり、△LBIはLI=LBである二等辺三角形
同様にしてLI=LC
これらと仮定よりLI=LJなので示された。
(b) BJは△ABCの外角を二等分することを示す。
(a)より、I,B,C,JはLを中心とする直径IJの円上にあり、これより∠IBJ=90°
これと∠ABI=∠CBIより∠CBJ=90°-∠IBCであり、示された。
同様にしてCJは△ABCの外角を二等分することがいえる。
Problem 1.20.
問題文:
∠BAC>90°である△ABCにおいて、垂心をHとする。Problem1.12.において円に内接しているような6つの四角形(四角形AFHE,BDFH,CHED,ADBE,BCFE,CFAD)がその場合でも内接していることを示せ。
解答:
(i)四角形AFHE
∠BEC=90°,∠BFC=90°より∠AEH+∠AFH=180°-∠BEC+180°-∠AFC=180°
よって四角形AFHEは円に内接
(ii)四角形BDFH,四角形CHED,四角形BCFE
∠BDH=∠BFH(=90°)より四角形BDFHは円に内接
四角形CHEDも同様
(iii)四角形ADBE,CFAD
∠ADB=90°,∠AEB=90°より∠ADB+∠AEB=180°
よって四角形ADBEは円に内接
四角形CFADも同様
Problem 1.21.
問題文:
1.20.の図において、点Aは△HBCの垂心であることを示せ。
解答:
ADはBCと垂直よりHDはBCと垂直
BEはACと垂直よりCEはHBと垂直
AはHDとCEの交点よりAは△HBCの垂心
Problem 1.29.
問題文:
任意の異なる4点A,B,C,Dに対し、∡ABC+∡BCD+∡CDA+∡DAB=0を示せ
(∡は有向角を意味する)
解答:
∡ABC+∡BCD+∡CDA+∡DAB=∡ABC+(∡BCA+∡ACD)+∡CDA+(∡DAC+∡CAB)=(∡ABC+∡BCA+∡CAB)+(∡ACD+∡CDA+∡DAC)=0+0=0
より示された。
Problem 1.30.
問題文:
点A,B,Cを中心がOである円上の点とする。∡OAC=90°-∡CBAを示せ。
解答:
点A'を点Aについて点Oと対称な点とする。
円周角の定理より∡CA'A=∡CBA
△AA'Cについて考えて∡A'AC+∡ACA'+∡CA'A=0
よって∡A'AC=90°-∡CA'A=90°-∡CBA
よって示された